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【DCの視点】ユーザベースが業界分析データベース「SPEEDA」にABMを実現する新機能を追加

『デマンドクリエーション』では、最近公開されたニュースリリースや記事から「注目情報」を取り上げ、独自の視点で解説していきます。今回注目したのはこちら。


ユーザベースが業界分析データベース「SPEEDA」にABMを実現する新機能を追加


ユーザベースはセールスフォース・ドットコムおよびSansanと連携し、提供する業界分析データベース「SPEEDA」に「自動ターゲティング」機能をリリースしたことを発表した。

これは2016年7月にリリースしたターゲットリスト機能を進化させたもの。ターゲットリスト機能では、SPEEDAが格納する国内企業データからシナリオに該当する企業を抽出し、業界や地域などの細かい条件で絞り込んだ営業候補先をリストアップできた。

今回の自動ターゲット機能では、SalesforceとAPIを通じて接続して顧客情報を自動で取り込み、名寄せに掛かる手間を大幅に削減できるようにした。また、抽出したデータにSansanのクラウド名刺管理サービスに蓄積した名刺情報も付与されるため、ターゲットとなるアカウント(企業)へのアプローチが容易になる。

出典元はこちら(Itmediaマーケティング 2016年9月2日発表)

※記事公開から日数が経過したリンクは、正常に遷移しない場合があります。ご了承ください。


『デマンドクリエーション』の視点

ユーザベースが業界分析データベース「SPEEDA」にABMを実現する新機能を追加について、「デマンドクリエーション」の視点で解説します。


2016年、B2Bマーケティングの世界で急速に台頭してきたキーワードが「ABM(Account Based Marketing)」です。

“Account”とは、マーケティング対象となる法人・組織のことを意味します。すなわち、「ABM」では、個人単位ではなく、「法人・組織単位」でマーケティングを行う方法のことです。

近年、MA(Marketing Automation)の普及を後押ししてきたマーケティング方法は、「インバウンドマーケティング」と呼ばれるコンセプトでした。

「インバウンドマーケティング」の基本的な流れは、

・ネット広告や展示会など様々な方法で獲得した見込客に対し
・主にメールマーケティングを通じて自社商品に対する理解促進や興味喚起を行う
・見込み客のメールの開封やクリック、資料ダウンロードなどの反応状況を分析しながら
・「有望見込客」を絞り込み営業担当者に渡す

というものです。

ポイントは、個人としての見込客をとにかくたくさん集めて、その中から「有望見込客」を抽出することにあります。玉石混交の見込み客を「ふるい」にかけ、有望見込客だけを選り分けるようなイメージでしょうか。

ターゲットを絞り込んでアタック

ターゲットを絞り込んでアタック

一方、「ABM」では、大量の見込客を集めることをそれほど重視しません。むしろ、獲得した見込客が所属している企業の業種や規模(売上や従業員数)、および部署や役職などのデータ分析を最初に行い、自社のターゲットにふさわしいと思われる法人・組織にターゲットを絞り込み、最適なコミュニケーションを展開していきます。

また、ABMでは、法人・組織単位で見込客を括り、どの部署のどの役職の人が何人くらい存在しているかといった分析を行います。分析の対象が、個人ではなく組織という点であるということが、インバウンドマーケティングとは大きく異なるわけです。

漁法に例えるなら、「インバウンドマーケティング」が地引網で大きな魚も小さな魚も丸ごと捕るのに対し、「ABM」は、クジラ(大物)を最初から探し出して狙いをつけ、「銛」で射るようなものでしょうか。

こうしたABMを実行するうえで最も重要なのが、見込客データの整備すなわち「データマネジメント」です。

ABMにおいては、前述したように、初期の段階で見込客一人ひとりについて、所属企業名や業種、規模、部署、役職といったデータを確実に結びつけて、企業属性に基づく分析を行う必要があります。

また、同じ企業であるにも関わらず、正式名称と略称が混在して登録されていたりすると、法人・組織単位で見込客を括ることができません。したがって、高い精度の企業名や個人名での「名寄せ」の作業も重要です。

ユーザベースの業界分析データベース「SPEEDA」に自動ターゲット機能が付加され、名寄せに掛かる手間を大幅に削減できるようにしたということは、ABMのためのデータマネジメントに投じなければならない手間・コストを軽減したいという要望に応えるものだと思われます。

ABMの取り組みで先行する米国では、データマネジメント関連のソリューションツールを提供する企業がすでに多数存在しますが、日本>ではまだまだこれからです。ユーザベースの「SPEEDA」を始め、様々な企業からABMのためのデータマネジメント・ソリューションが今後、登場することでしょう。要注目です。


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